経過報告

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砂川啓介大山のぶ代との生活のことを書いた本を読んだ。

まさにそうだよなーという箇所も多かった。わたしのほうがもっと暴力的だったけどね。

最後の認知症の進行を遅らせるための10のススメは、わたしが考えてやっていることとほとんど同じだった。

ココナツオイルは使ってないし、エゴマ油は買ったけどあんまりわたしが美味しくないので使うのをいつの間にか忘れてしまったりはしているが。

そんなにキチキチではないが、たとえばトマトも食べさせるようにしている。といっても母親のベランダにも家庭菜園のトマトがまだ育っているので、熟したのがあるとベッドで起きたとき、真っ赤に熟れたのを寝起きの口にぽいと入れてあげる。乾いたスポンジが水を勢いよく吸い込むように、母親の体も採れたてのトマトの栄養分をよく吸い込んでくれるような気がするからだ。

自分が笑う、母親を笑わせるというのもなるべく心掛けてるが、いつも笑わそうと思っていると、これはこれで結構気をつかい疲れるものだ。

時々ユマニチュード(スキンシップによる効果)のことをテレビでもやっているが、脳の萎縮とともに体のあらゆる筋肉が萎縮していくといわれている母親は、リハビリとマッサージもそれぞれ週一回受けているが、それでも足りないから摩るだけでもいいからマッサージをしてあげたほうがいいといわれたので、起き抜けの体を肩から腕、膝の周りなどをマッサージする。するととても気持ちよさそうで、ありがとうありがとうと、いってくれる。

歩行は少しずつ頼りなくなりつつはあるが、それでもどうにかトイレにはいける。ただ歯科大のリハビリテーション科で内視鏡で調べてもらった結果によると、舌の動きが悪いそうで、舌も筋肉だからできれば舌を動かす運動をさせてあげて欲しいといわれた。全然忘れてやってないけど。奥歯がないから食べものが咀嚼できていないそうで、これもあって飲み込みが悪いそうだ。食べものはなるべく柔らかく細かくとやっているが、これがかなり面倒だ。入れ歯をつくる予定だが、ちゃんと口を開いていることもままならないので、どうなるか。

最近ことばもおぼつかない。今年の春頃、こんな風だったことがあるが、それが段々改善し、最近また元に戻ってしまった。よくなった頃は智慧の卵を飲みはじめた頃で、みんなに元気になったといってよく驚かれた。

でも不思議だ。先日うちに40年以上もあるオレンジの柄のナイフを見て、突然これ○○ちゃんのでしょ!?といった。○○とはそれをくれた母親の弟のことだ。

昔からよく思うのだが、ふと口をついて出てしまうような記憶と、なにかを思い出そうと一生懸命になって考える記憶とは、違う引き出しにあるのではないかと思う。認知症は思い出そうとする記憶の引き出しは中々開かないのだが、意識しないで出てくる記憶の引き出しは、結構ぱっと開いてくれるんじゃないかと。

これは記憶とはちょっと違った話だが、朝母親を起こし、部屋から出ようとすると、母親の30年ほど前の写真の横を通る。最近毎日「これは誰?」と聞くようにしているのだが、ある時は「あら、わたしよ!」ということもあるし、「さー、知らないわね」ということもある。「花ちゃんだよ!」というと、怪訝そうな顔がさっと薄笑いになり、「わかってるに決まってるじゃない」と冗談をいうこともある。こっちが遊ばれているんだか何だか、よく分からない。

ま、冗談がいえるに越したことはない。今うちのDVDプレーヤーが故障して使えなくなっているが、花ちゃんはソシアルダンスが大好きだったので、年末までには新しいのを買ってShall We Danceを見せてあげなくちゃと思う。で、netflixに登録して、わたしも好きな映画でも見ようか。

 

先日同級生と会ったら、最近疲れがひどくて昔のように行動できないという話をしていた。わたしの疲れも本当にひどい。どう酷いって、死ぬんじゃないかと思うほどだ。

最近日曜以外はすべてヘルパーさんを頼むことにしたが、そうしないともうやれない。精神がついていけない。恐怖感に襲われる。

日曜もおしっこが漏れることを思うと早起きしなければならず、起きて起こしにいって、着替えさせ、おしっこさせてパンツを替え(ここまでで1日分の体力が消耗してしまう)、朝食の用意をして、見守りながら食べさせ、片付けてしばらくするとお昼で、たまには連れてスーパーまで買物にいき、たまにはカフェでコーヒーを飲み、帰ってくると夕飯で、終わって少しテレビを見るとウトウトするからトイレにいかせて着替えさせ

朝晩の薬を飲ますのだけだって一仕事だ。

笑ってやっているけど、本当にここで死んだら母親はどうするんだろうといつも思う。立てない、電話もかけられない、状況を認識することもできないだろう。恐怖感に襲われても仕方ないと思う。

今はショートステイ中。

こんなことを書いてる場合じゃない。忘れて自分のことをしないと。